杉本昌隆八段の「棋道愛楽」
私は他の棋士より名人戦の順位戦では恵まれているのかも知れません。なぜなら、師匠特権?で藤井聡太七段との対戦がないからです。
約1年にわたる長い戦いの順位戦。2019年度の第78期は3月で全クラスの対局が終了しました。
トップクラスのA級は、渡辺明三冠が全勝の9連勝で名人への挑戦権を獲得。18年度もB級1組で昇級を果たし、順位戦は2年間負けなしです。豊島将之名人・竜王との七番勝負は現代のゴールデンカード。激戦必至です。
B級1組は菅井竜也八段と斎藤慎太郎八段の関西所属の若手強豪2人がA級に昇級し、同時にそろって八段昇段も決めました。タイトル獲得経験もある2人。その高い実力に、段位や順位戦のクラスがやっと追いついてきた感があります。
私はB級2組で5勝5敗。可もなく、不可もなくの結果でした。もっとも、残り2局の段階では降級点(2回で降級)の可能性もあり、そこを連勝できたのは幸運でした。
順位戦は地位や名誉、プライド…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル